3月を振り返って

あっという間に、4月も3分の1が過ぎてしまいました。

日に日に暖かくなり、着物を着るのが楽しい季節ですね。

 

卒業シーズンの先月は、おかげさまでたくさんの着付けのご用命をいただき、ありがとうございました。ご依頼くださった皆様お一人お一人の大切な日の装いに、少しでもお役に立てたことを嬉しく思います。

 

袴の着付けは着物に比べると一見簡単そうですが、実は着付け師の技量とセンスが問われる難しいものだと感じます。

まず、袴の裾線の位置。草履とブーツとで裾線の位置を変えますが、袴の丈も考慮しなければなりません。丈が長いからと帯をあまり高い位置にしてしまうのは、個人的には変だと思っています。また草履のときに裾線がくるぶしより下だと、まるでロングドレスのよう。すっきりした裾線の位置を見極めねば、ですね。

私が先輩着付け師に教わった方法に、あまりにも袴の丈が長い場合は前紐を体の内側に一回折って着付ける、というものがあります。これだと確かに丈が短くなります。

 

そして、女性の後ろ姿。あまりにも袴の下で帯の結び目が目立ってボコッとしているのは、太って見えて、変。

これは帯の結び方に工夫が必要です。たとえば袴下帯と半幅帯では帯幅も違うのに、常に2本ダーツ、というのでは結び目の厚みが大いに違ってきます。体型や帯幅、たれの長さ、帯の厚みなど様々な条件の中で「一番結び目の厚みが薄いもの」を選ぶことが大事なのではと思います。

 

わずか1~2センチの違いが仕上がりに影響します。袴姿は「すっきり」とした着姿に着付けられるようシルエットにこだわりたいというのが、今回卒業シーズンに着付けをしていて感じたのでした。

袴に限りませんが、写真などで裾線や帯の位置、衿の出し方などを見て感覚を訓練しておくと、本番で迷うことも少なくなります。「自分にとって美しい着姿とはどういうものか」「自分の目指す着付けとは」を意識しておくことが大切ですね。

 

偉そうに書いてしまいましたが、初心忘れるべからず、です。来年以降も忘れないために、自戒をこめて・・・。