自宅の玄関の下駄箱の上には、大したものではありませんが季節を感じられるものを飾っています。
七夕飾りは毎年7月7日に合わせて飾りますが、8月にも旧暦の7月7日に合わせて飾っています。
旧暦の七夕は7月7日の七夕と区別するために「伝統的七夕」というそうですが、たいてい8月のはじめくらいです。
それが今年はなんと8月29日でしたので、ずいぶん遅いな~と思っていました。
今年は「閏6月」があったので、この時期になったと香道直心流のお家元から教えていただきました。
朝日カルチャー新宿教室でのお香のお稽古では、毎回お家元がお稽古のはじめにその季節に合ったお話をしてくださいます。
毎回とても勉強になる内容で、お家元の博識に驚くと同時に、私自身も年齢を重ねても新しいことを知る楽しさを実感しています。

旧暦だと1~3月が春・4~6月が夏・7~9月が秋、・10~12月が冬ですから、そもそも七夕は秋の行事だったそうです。
初めて伺ったときは「なるほど!」と目から鱗でした。
そして先月あらたに知って驚いたのは、「今年は閏6月があったから、旧暦の七夕が8月末」ということ。
月の満ち欠けを基準とした旧暦(太陽太陰暦)では実際の季節とズレができてしまうので「閏月」を置く、ということは以前にもお話しを伺っていたので知ってはいましたが、古典の世界だけのことだとばかり思っていました。
でも現在も旧暦で物事を考える際には、閏月も関係してくるのですね。
言われてみれば、確かにその通り・・・。
その閏月は2~3年に1度あり、今年は6月の後・7月の前に置かれたので、新暦7月7日の七夕から伝統的七夕まで日数があったため8月末と遅くなった、ということなのだそうです。
ちょっと閏月が身近に感じました。(⌒∇⌒)/
さらに閏月の決め方を自分でも調べてみたところ、二十四節気や地球の公転軌道により一定ではないという複雑さ・・・。
コンピューターのない大昔に、暦を作った人々の偉大さを感じざるを得ません。
昔の人はスゴイなぁ・・・。
と暑さにボーッとしつつ、8月末に七夕の飾りをしたと思ったら、あっという間に9月9日の重陽の節句が目前です。
七夕飾りを片付けると同時に、重陽の節句飾りを出しました。
菊の花、菊酒、被せ綿(きせわた)、そしてお雛様。
重陽の節句にお雛様を飾るのは、「後の雛(のちのひな)」あるいは「秋の雛」「菊雛」といって、江戸時代に親しまれた風習なのだそうです。
桃の節句で飾ったお雛様を半年後の重陽の節句でも飾って健康や長寿を願うという風習と、1年間しまいっぱなしにせず虫干しをして長持ちさせる意味もあったのだとか。
お雛様好きの私としては、1年に2回お雛様を楽しめるので嬉しくてしかたがありません♬
(でも秋に出すのは一つだけにしています・・・)
閏6月があったことで、今年のお月見も9月ではなく10月にずれこみましたね。
9月の残暑厳しい時期のお月見よりは、10月の方が風情があって良いですね。
10月には少しは涼しくなっていることを祈るばかりです。
